鳥と鉛筆

2022.03.02

小児(5歳から11歳)のコロナワクチンは接種すべきか?

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新型コロナワクチンがついに5歳から11歳でも始まります。

急ピッチで進んでいるため、ブログも遅くなりました!
Dr. SHIDA
Dr. SHIDA

コロナワクチン接種券が配布され始めたために、お問合せを多数いただいておりますので記事を書くことにしました。

 

 

はじめに

 

個人的な見解ですが、結論から書きます。

 

コロナにかかって困る人は打てば良い!

 

なんだそれ?という感じでしょうが(笑)、時間のある方は以下も読んでいただければと思います。

 

基本の考え方は12歳以上のワクチンが始まった時に書いた記事もご参照ください。重なる部分が多いです。

 

公的機関の考え方

 

厚労省の考え方

 

全体の感染を抑えようと思えば、小児も含めて、できる限りたくさんの人がワクチンを打ったほうが良いです。

 

ただ問題は、重症化しにくい小児に対して、新しいタイプのワクチン(mRNAワクチン)を接種することですよね。

 

大人がかからないために小児が接種するというのは変な話です。

 

小児が接種するためには、小児自身にメリットがないといけません。

 

厚労省のHPをご覧ください。結構わかりやすいです。

 

上記サイトには以下の記載があります。

小児においても中等症や重症例が確認されており、特に基礎疾患を有する等、重症化するリスクが高い小児には接種の機会を提供することが望ましいとされています。また、今後様々な変異株が流行することも想定されるため、小児を対象にワクチン接種を進めることとされました。

 

 

以下のような記載もあります。

ファイザー社のワクチンは、5~11歳の小児においても、デルタ株等に対して、中和抗体価の上昇や発症予防効果が確認されています。

 

小児でもワクチン接種により感染するリスクや、重症化リスクを減らせるということですよね。

 

今流行っているのはデルタではなくオミクロンですが。

 

小児にも一定のメリットがあると期待されます。

 

では、日本の小児医療の旗振り役である日本小児科学会の見解はどうでしょう?

 

 

日本小児科学会の考え方

 

小児科学会のHPをご覧ください。

 

小児科学会の考えは以下のとおりです。

1)子どもをCOVID-19から守るためには、周囲の成人(子どもに関わる業務従事者等)への新型コロナワクチン接種が重要です。
 
2)基礎疾患のある子どもへのワクチン接種により、COVID-19の重症化を防ぐことが期待されます。基礎疾患を有する子どもへのワクチン接種については、本人の健康状況をよく把握している主治医と養育者との間で、接種後の体調管理等を事前に相談することが望ましいと考えます。
 
3)5~11歳の健康な子どもへのワクチン接種は12歳以上の健康な子どもへのワクチン接種と同様に意義があると考えています。健康な子どもへのワクチン接種には、メリット(発症予防等)とデメリット(副反応等)を本人と養育者が十分理解し、接種前・中・後にきめ細やかな対応が必要です。

 

1)子供を守るために周囲の大人はしっかり接種しましょう。

 

2)基礎疾患がある子どもには接種する意義があり、

 

3)基礎疾患がなくてもメリットがあると感じられる方は接種すれば良い、

 

という感じですね。

 

 

副反応は大人より多いのか?

 

コロナワクチンは副反応が多いことで有名で、皆さんもご存知でしょう。

 

接種されてしんどかった方も多いと思います。

 

興味のある方は当ブログの過去記事もご覧ください。

 

さて、日本のデータはこれからまた集積されて行くことしょうが、現時点でわかっているデータとしましては、

 

以下のように、小児科学会のHPで紹介されています。

 

5)米国では、2021年11月3日~12月19日までに5~11歳の小児に約870万回のファイザー社製ワクチンが接種され、42,504人が自発的な健康状況調査(v-safe)に登録されました。2回接種後、局所反応が57.5%、全身反応が40.9%に認められ、発熱は1回目接種後7.9%、2回目接種後13.4%に認められました4)
6)上記と同期間に、米国の予防接種安全性監視システム(VAERS)には、4,249件の副反応疑い報告がありました。このうち97.6%(4,149件)が非重篤でした4)。重篤として報告された100件(2.4%) の中で最も多かったのが発熱(29件)でした4)。11件が心筋炎と判断されましたが、全員が回復しました4)
7)5~11歳の小児では16~25歳の人と比べて一般的に接種後の副反応症状の出現頻度は低かったと報告されています5)

 

小児ファイザーは接種量が少ない影響もあるのか?副反応が子供で多い、ということは概ねなさそうです。

 

最新情報はこれからもアップデートされるでしょう。

 

 

接種すべきかの判断のポイント

 

コロナの今後の動向は読めない

 

当初はコロナは小児にはかからない、というくらい認識でしたが、徐々にかかるようになり、オミクロン株が出現して、かなり感染するようになりました。

 

幸いに現在は感染しても重症度が低い状態ではありますが、今後、感染力もあり、重症度も高くなる株が出現する可能性もあります。

 

また、そういう特殊な株が出現しなくても、日本では小児がコロナに感染し始めてまだ日が浅いこともあり、

 

これから重症例や、後遺症の報告が徐々に増えてくる可能性もあります。

 

どうなるかわかりません。

 

このまま収束してくれることを祈るばかりです。

 

 

ワクチンの将来の影響はわからない

 

短期的な副反応は、上記のとおりです。

 

しかし、長期的な有害事象に関しては、予想できません。

 

新しい技術が使われたワクチンですから、理論上は大丈夫ですし、私も個人的にはあまり心配していませんが、

 

10年、20年先のことは誰にもわかりません。

 

 

上記2点を踏まえて結論

 

コロナもワクチンも先のことはわからない。

 

ですので、どちらが良いかはわかりません!

 

ただ、ワクチンがコロナ感染に有効なことは確かです。

 

  • コロナになることで、重篤化する危険性がある、基礎疾患を持ったお子さん

 

  • 諸事情でコロナに感染しては困る方

 

は接種されると良いでしょう。

 

そうでないなら、様子を見るのも良いと思います。

 

自分ならどうするか?

 

よく聞かれる質問です。

 

Q:「結局、先生自分だったら、自分の子供に接種します?」

 

A:「(私の子供はこの年齢ではないのですが、、、、)、この年齢ならもうちょっとデータが揃うまで様子見るかな?」

 

基本スタンスとしては接種すると思います。

 

コロナだって、頻度が少ないとはいえ、多系統炎症性症候群(MIS-C)という状況になり重症化することも報告されています。

 

集中治療室での治療が必要になることもあり得ます。

 

以前のブログにも書きましたが、

 

インフルエンザはもちろん、手足口病のような普通の風邪でもなくなるお子さんも、長年小児科医をやっていますと経験します。

 

インフルエンザ脳炎で亡くなられた方が、ワクチンしておけばよかった、とおっしゃっていたことを思い出すと、

 

個人的には防げるものは防ぎたい、と思ってしまいます。

 

ただ、小児に感染し猛威をふるっているオミクロン株に対しての評価が十分でないこと、

 

小児は成人よりも接種後に抗体が減衰しやすいかもしれない?こともあり、

 

基礎疾患もないのであれば、そこまで焦ってうたなくても良いかな?と思ってしまいます。

 

そんなことより大人がしっかり打つべきだと思います。

 

 

さいごに

 

少しアバウトな書き方になりますが、

 

・インフルエンザくらいにしんどい状態がなっても困らない

 

・自宅療養で隔離されても困らない

 

のであれば、現時点では様子を見るのも一つ

 

と思っています。

 

逆に、基礎疾患があったり、感染したら困る方は接種されると良いでしょう。

 

小児科医の間でも意見が割れる内容です。

 

いろいろな意見があると多います。

 

当ページは私の個人的な見解ですが、参考になれば幸いです。

 

強制でも努力義務のワクチンでもありません。

 

絶対に正しい答えはありません。

 

皆さん、ご自身の置かれている状況でお決めになってください。

 

基礎疾患がある方や判断に迷われ方は来院いただいて、ご相談ください。

 

当院でも基礎疾患のあるお子さんもおられますし、一定数の接種希望の方はおられるでしょうから

 

多くはありませんが、接種日を設けています。

 

ご活用いただければ幸いです。

 

それでは!

 

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