2019.11.22
発熱は何日続いたら注意?
熱は何日続いたら注意した方が良いでしょうか?
病気の種類によって何日目が重要かは変わってきますが、私が診察の際に目安にしていることや注意していることを書きたいと思います。
発熱1、3、5日目が重要
ざっくりとした目安ですが、私は診療の際に1、3、5日がチェクポイントだと考えています。
発熱1日目
1日目に大切なこと
それは、発熱1−2日目からあっという間に悪くなる病気を見抜くこと。
たとえば髄膜炎や脳炎・脳症、心筋炎など、、、
髄膜炎なんかはワクチンのおかげで減りましたが、そのほかはまだまだ無くなりません。
初期の診断はなかなか難しいんですよね。小児科医泣かせの病気です。
しっかり診察しても、残念ながら初めはわからないこともあります。
- 嘔吐が続く
- 痙攣する
- 意識がおかしい
- ぐったりしている
など、症状の変化があれば、繰り返し診察してもらうことが大切です。
発熱3日目
3日目に大切なこと
熱が続いている場合、インフルエンザやアデノウイルスのように強いウイルスのこともありますし、
細菌感染を起こしてきている可能性もあります。
もともとは普通のかぜでも、この辺がこじれるかどうかのターニングポイントともいえます。
できるだけいい方向に持っていけるように治療します。
発熱5日目
5日目に大切なこと
熱が続いていると肺炎や気管支炎など、こじれている可能性がありますね。
川崎病のような別の病気のこともあります。
クリニックの場合には入院治療が必要かどうか?の判断が大切になります。
きっちり治療しているにも関わらず、これくらいの熱が続いた場合には
外来での治療は限界かもしれません。
その場合には入院加療ができる病院を紹介させていただきます。
インフルエンザやアデノなど、熱が長いとわかっている病気に関しては、合併症がないかどうかの判断をして
大丈夫そうならもう少し外来で様子を見ることもあります。
発熱7日目以降
、、、入院して調べてもらった方がいいですね。たまにかぜでもこれくら熱が続いてしまうこともありますが、どちらかといえばレアなケースで、何らか(中耳炎や肺炎など)の合併症があることが多いです。
それに、かぜだったとしても、これくらい熱が続くと体力が弱ってきていますから、なかなか治りません。
何れにしても入院して治療するのが良いです。
まとめ
大体の目安がわかっていただけましたでしょうか?
当院では血液検査や微生物迅速検査、レントゲンなども使いながらしっかり早期診断、早期治療をおこなっていきます。
しかし、最も大切なのは、検査ではなく診察です。
小児科医は診察で勝負です!
パーっと聴診器当てていて「本当に聴いているの?」って思われるかもしれませんが、
ちゃんと聴いています。
一瞬で聴き終わっているということは異常がなかったということです。
異常があればそこを中心にしっかり聴いたりします。