2019.11.03
おむつかぶれ
赤ちゃんのオムツかぶれ、みんな経験済みじゃないでしょうか?
軽いものは放っておけば良いのですが、ひどくなるとなかなか厄介な皮膚炎です。
どのように対処しましょうか?
おむつかぶれとは?
あかちゃんにオムツをすると陰部は蒸し風呂のような状態です。
そこに
- おしっこやうんちの刺激
- (きれいにするために)お尻を拭く刺激
であかくなります。
湿気の多い環境はカビが大好きな環境です。
カンジダというカビがいることもあります。
カンジダだけということは少なく、
いる場合には、オムツ皮膚炎と皮膚カンジダ症の合併していることがほとんどです。
この場合カンジダだけを治療してもオムツ皮膚炎は残ります。
両方を治すことが大切ですね。
オムツ皮膚炎かと思ったら、紙おむつに対する接触性皮膚炎と言うこともあります。
紙おむつの当たる部分が赤くなります。別の製品に変更すると良くなります。
おむつ皮膚炎の治療
オムツ皮膚炎の治療は
- 拭きすぎない
- 軟膏はしっかり
- 下痢はしっかり治す
がポイントです。
おしりは優しく
お尻の拭きすぎが悪化の原因です。
どうしても便をしっかり拭き取ろうと思うと拭きすぎちゃうんですね。
ペットボトルとかにぬるま湯を入れて、洗ってから、
仕上げにおしり拭きで優しく拭いてあげてください。
ただ、ペットボトルだとぬるま湯が多く出過ぎてしまったりで、量がコントロールしづらいですので
陰部洗浄ボトルがオススメです。
(ドラッグストアにもありますし、アマゾンとかでも買えます。もちろん当院の隣のスギ薬局にもおいています。)
陰部洗浄ボトルは結構いろんな種類のものが売っています。
なんでもいいんですけど、でる水の量が多すぎると使いにくかったりします。安いもので十分ですよ。
また、おしり拭きに防腐剤や香料が入っている場合には、それが刺激になっていることもあります。その場合にはおしりふきを変更することが重要です。
軟膏はしっかり!
痛みがあるときには亜鉛華軟膏などの軟膏を塗ります。
皮膚を保護するために量をしっかり塗ることが大切です。
厚く塗れば、おしっこやうんちをはじいてくれますよ。
洗うたびに軟膏は取れますから、まめに塗りなおしましょう。
炎症が強いときにはステロイド軟膏を使うこともありますが、
ステロイド軟膏を使うとカンジダ皮膚炎が悪化する可能性があります。
あまり使いすぎないようにする必要があります。
またカンジダの治療のために抗真菌剤の塗り薬を使うこともありますが、
薬剤に対するアレルギーにより皮膚炎が悪化することもあります。
下痢はしっかり治す
下痢があったら便の刺激が多すぎて、いくら軟膏塗っても治りにくいです。
しっかり下痢の治療をしましょう。下痢が治ればお尻の皮膚も治ってきます。
さいごに
うまくすれば1週間でかなり良くなります。
でもひどくなると結構、難しいこともあります。
こまめに通院して塗り方を調整する必要があります。
当院でも取り組んでいきますので、ぜひご相談ください。