2020.02.12
標準治療が大切!アトピー性皮膚炎の「一般の方向け」の本
アトピー性皮膚炎の一般向けの本はお勧めできるものがかなり少ない
アトピー性皮膚炎の一般の方向けの本って、かなりたくさんありますね。
当院を開業するにあたって、アトピー性皮膚炎の患者さんがどのような情報に接しているのか気になったので
いくつも本を買って読んだのですが、情報としてははっきり言って無駄でした。
もちろん良い本も中にはあると思いますが、全体として、かなり個人的な経験に基づいた、内容の偏ったものが多すぎます。
たまたま誰かでうまくいった治療が他の人に当てはまる保証はありません。
そして、民間療法には特に注意していただきたいと思います。
民間療法の全てを否定するわけではないのですが、悪質な情報も混ざっています。
ほとんど宗教か?と思うような、信じられないような本も平然と売られています。
まともな本を探す方が難しいような有様です。
最近出たお勧めのアトピー性皮膚炎の一般本
そんな中、先日、京都大学の皮膚科医である大塚先生が書かれた本がでて、Twitter上で話題になっていましたので
予約注文して、発売と同時に読みました。
個人的に大塚先生とは全く面識はありませんが、私と同世代の先生で、インターネットでも活動を盛んにされています。
さて、この本ですが、書いておられることは
- 情報の偏りがありません。
- 大多数の方が取り入れるべき標準治療について書かれています。
- 優しい、気遣いのある語り口で読みやすいです。
悩まれている方は是非読まれてはいかがでしょうか?
当院も標準治療を重視しています
当院でもアトピー性皮膚炎に限らず、標準治療を重視しています。
標準治療というのは、この本の中でも述べられていますが、
- 標準レベルの治療
- ふつうの治療
- 最高レベルではない治療
という意味ではありません。
現在ある最高の質の高いエビデンスに基づいた、
- 最も効果が実証されている
- 最も信頼に値する
治療法です。
医学に絶対はありませんので、現時点で最高の治療法と思っていることが、のちに覆ることはあります。
でもその時点での最善を尽くしたいですね。
標準治療をベースにして、それぞれの患者さんにベストな治療を模索していきたいと思っています。